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坪単価34.3万円! エス・バイ・エル(SxL)がネット販売住宅を発売 [エス・バイ・エル]

ネット販売ならではの低価格&充実内容!
でも……。

「30坪で1000万円の規格型住宅はないのだろうか?」。

前回そう書いた次の日、住宅産業新聞を読んでいると、
あっさり見つかった。

エス・バイ・エルからネット販売住宅
「LinC(リンク)」
が発売されたのだ。

お値段は
28.5坪
978万円
から、とある。

坪単価約34.3万円!
前回紹介した
アイフルホームの「プライム7」
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2009-10-23
より2割近く安いではないか。
しかも4人家族でもいけそうな30坪前後と家好きの血がうずく。

低価格の規格型住宅といっても、さすが設計力のエス・バイ・エル。
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2007-03-06
プラン(間取り)数は33もあるという。

低価格以外にも
・ 吹き抜けを採用した明るい空間
・ ろうかのない広い室内
・ 女性スタッフ考案による効率的な収納と家事動線
といった特徴がある。

同社のニュースリリースを読むと、
http://www.sxl.co.jp/corporate/news/20091014_01.html
性能もなかなか。
・耐震等級3(最高等級)
・劣化対策等級3(最高等級)
・維持管理等級3(最高等級)

はて?
省エネ等級は最高の4ではないのだろうか?
HPには
「4にも対応」とあった。
標準ではないようだ。
残念。

では、肝心の販売サイトを検証しよう。
http://www.netdesumai.com/products/linc/index.html

トップページからは、デザインや設備などを確認できる。
好みの間取りや内外装の色の組み合わせを調べるには、
「マイページ」への登録が必要。
この辺はアイフルホームの「プライム」と同様だ。

ただし、エス・バイ・エルの場合は、
・ ニックネーム
・ メールアドレス
・ 居住地の都道府県
のみ入力すればOK。

他社のように住所や電話番号が必要ないのはうれしい。

ほんの1分で登録を終了し、
33のプラン(間取り)の中からもっとも廉価な978万円を探した。

間取りは一覧表示されないので、
「次」「次」と押して一つひとつ見ていくしかない。
かなり面倒だ。

だが、幸いにして5番目に見つけた。

1階は玄関、LDK、バス、トイレ、脱衣室。
2階は寝室とウォークインクローゼットのほかは、
ぜ~~~んぶ階段の踊り場
といった超シンプルな構成だった。

「ふんふん。でも間仕切りを作れば3LDKにはなりそう。
広さは十分じゃない」

と思いつつ確認のためスペックに目を移した。
そこには、

施工面積 92.73㎡(約28.1坪)
延床面積 86.11㎡(約26.1坪)
税抜価格 978万円
税込価格 1026万9000円

またまたやられた。
別にウソをつかれたわけじゃないけど、
またもや残念。

施工面積は玄関ポーチやバルコニーなど、
居住空間ではない場所まで含んだ面積。

それに今どき税抜き価格で堂々と広報するか?
単に新聞が「税抜き」と入れるのを忘れたのだろうか??
税込み、述べ床を基本とする私としてはこの商品は
坪単価39.3万円
からだ。

一度疑いの目を持つと、どんどんアラが見えてくる。
図面にバルコニーがないのだ。
バルコニーの物干し金具もない。
当然、2階トイレもない。
CA340001.JPG
↑こいつがないバルコニーって、エアコンのないクルマぐらい使いづらいと思うんですけど。

「では、私が買うならいくらするか?」
とWeb上で概算シミュレーションをしてみた。

プランを決定し、内外装の色を選ぶとオプション選択画面になる。
内容は、省令準耐火仕様や玄関ドアの防犯仕様、キッチンのグレードアップなど多種多様。
そのなかでも最低限必要と思った
・ バルコニー 30万1000円
・ 物干し金具 1万2000円
・ 洗浄便座付きトイレ 18万3000円
を選んだ。

合計額は49万6000円。
そしてなぜだか
諸費用4万9600円も加算されていた。

う~む。
諸費用ってなに?
毎度この言葉にはモヤモヤがつきまとう。
全部込み料金にすればいいのに。
本体価格を安く見せたいのは理解できるけど、
オプションまでわかりにくい価格設定にしなくても。

わかりにくいと言えば、
契約までの流れもイマイチだった。

画面で読んでも頭に入らないから、
プリントアウトするとその数なんと12枚。

「家を建てるなら雑誌などで情報収集しようね」から始まり、
(計4枚)
      ↓
「家は本体以外に付帯工事費もかかるんだよ」(測量費など詳細説明)
「法規制も知らなきゃね」(用途地域など詳細説明)
(計5枚)
      ↓
「全部勉強して納得したらHPから申込みをして。申込み金は10万円です」
(計3枚)

いくら営業経費を削減したいからって、
これはわかりにくい。
特に前半の「住宅購入の基礎知識」はここで必要なのだろうか?
これから検討を開始する人が付帯工事や法規制の部分を読んでも、
チンプンカンプン、さっぱりピロピロだろう。

そんなわけで唯一の販売経路であるHPの出来栄えは、
アイフルホームに軍配。

ニーズの高い価格帯、広さ、性能の商品だけに
まことに残念です。



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コメント 6

たいせい

 安くなる話ばかりですね...。
 これまでの価格も競争社会の中で当然理由があってつけられていた、必然性のある価格。
 いい加減なモノが増えそうで、悲しい。
by たいせい (2009-10-30 10:21) 

前太

たいせいさんコメントありがとうございます。

価格に比例して家に対する想い、
施主に対する熱意も下がらないでほしいと願っています。

by 前太 (2009-10-30 10:48) 

ポワロ

住宅メーカーというのは、概して、
施主を甘く考え過ぎなのか、
それとも、昨今の安さ一番風潮の中での
苦しい宣伝方法なのか・・・。
でも、結果そんなに安さだけを強調しても
販売にはつながらないと思います。
ジーパンやお昼のお弁当と同じ感覚なわけ
ないですもんね。

先日の、「建築家と施主のマッチングサービス」ですが、
以前中部電力が子会社で「リブネット」というのを作って
そのようなことをしていましたが・・・。
残念ながら解散してしまいました!!
つまり、上手くいかなかったということですね。
余談でした。
by ポワロ (2009-10-31 11:31) 

前太

ポワロさんコメントありがとうございます。

家づくり=生活設計。
やはりデジタルな営業手法だけでは違和感がありますね。

実際の住まいの検討には、
生々しい「希望」や「悩み」があるはずですから。
by 前太 (2009-11-02 09:30) 

kido_azusa

延床面積と税抜き価格、安く見せるテクニックですね。生活を考えて選ぶと、坪50万弱になってしまうんですね。私の建て方は、地元の工務店さんと何度も会って、「こんな生活をしていきたい」をわかってもらってからのプラン化でした。相手の工務店のいろいろな建て方をうんとたくさん見学させてもらったのも大変参考になりました。古いタイプかもしれませんが、安心感に包まれていました。
by kido_azusa (2009-11-07 07:20) 

前太

kido_azusa さんコメントありがとうございます。

「『こんな生活をしていきたい』をわかってもらってからのプラン化でした」。
時代に関係なく、本来の家の建て方だと思います。
ただ初めて家を購入する際には、どんな生活がしたいか具体的にわからないことが多く、「既成のパターンでいいや」と思うのではないでしょうか。

そう言う私も当時は「脳みそが沸騰する」くらい考え抜いたつもりですが、
住みはじめて3年くらいで不便、不要なところが散見されるようになりました。

「今は金利が低いから」「土地が安いから」というのではなく、
まず第一に「こんな生活がしたい!」と細かく掘り下げることが大事ですね。


by 前太 (2009-11-09 09:50) 

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