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液状化! 大震災による千葉県幕張エリアの状況 [地震]

このたび東日本大震災により被災された方々へ
心よりお見舞い申し上げます。



やっぱり埋立地は……。

3月11日午後2時46分、私は地下鉄「茅場町駅」にいた。

改札を通りホームに入るとサイレンのような音が。
「ビィ~~~っ」

(なんだなんだ、人身事故か? いやだな)

その後およそ15秒、突然視界が揺れ始めた。

(えっ、立ちくらみか?)

だがこの感覚を感じているのは私だけではないらしい。
周囲の人がざわつきながら不安げに辺りを見回している。
次の瞬間強烈な地震が足元を襲った。

立ってはいられるが視界はまったく定まらない。
抑え気味ではあるが女性の悲鳴が聞こえる。
揺れなかなか収まらない。

「怖い怖い」
隣の若い女性が首を縮め、天井を見渡しながらつぶやく。

地下鉄の駅で大地震⇒生き埋め!?

最悪のパターンが頭をよぎる。

出口を見ると数人がダッシュで外に飛び出している。
外に出れば崩壊したビルの下敷きになる可能性がある。

(地下と上、どっちが正解だ!?)

分からないがどうせ苦しむなら青空の下がいい。
早足に改札口をまた通った。
*正解は「地下鉄駅構内にいる」ことらしい。根拠はこちら↓
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/shutochokka/12/shiryo1.pdf

外に出ると異様な光景が。
PA0_0025.JPG

4車線道路真ん中の中央分離帯に多数の人が立っているのだ。
その前をびゅんびゅんクルマが行きかっている。
どうやらビルの下敷きにならない方法らしい。

5分ほど比較的低いビルの前の出来るだけ車道側で様子をうかがう。
小さな余震は感じるものの、窓ガラスが割れるなど街が大きな打撃を受けているようには見えない。
目的地である築地へ向かうため再び地下鉄の駅へ降りた。
そこでアナウンスが。
「ただ今の地震の影響で全線運行を見合わせています。
復旧のメドは立っていません」

結局、築地まで歩くことに。

4時半ごろ商談終了。
帰ろうとしたところ先方からすべての鉄道が動いていないことを聞いた。

(仕方がない銀ぶらでも)
と歩く。
街は行き場を失った人人人。
松屋銀座内のベンチで2時間ほど本を読む。

午後7時友人からメール。
「JRは今日の運行を断念」

枕が変わると3日でも寝られない私。
徒歩帰宅決定。

結局銀座から妻がクルマで迎えに来てくれた
原木中山まで約5時間、20㌔を歩いた。

その後の時速5㌔の渋滞を乗り越え、午前1時46分いとしの我が街に到着。
そこで目にしたものは

液状化の嵐

本棚の中身がばら撒かれた仕事部屋
a.JPG

我が家周辺、いわゆる幕張エリアは埋立地。
だから大地震時の液状化は100%覚悟していた。
関連記事はこちら↓
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2007-07-18

http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2009-07-14

そのため嫁とは
「液状化で家までたどり着けない時は、
地盤の強そうな高台の公園で待ち合わせをしよう」
と約束していた。

しかし覚悟しているのと実際に体験するのは大違い。
翌朝の街の様子はこれだ↓

2.JPG
拙宅から200㍍ほどの道路。左手は小学校

b.JPG
道路が濡れているのは液状化のため。アスファルトの割れ目や、
住宅の庭などから砂を大量に含んだ水が噴き出したそうだ

3.JPG
ほとんどの電柱は斜めに

1.JPG
液状化によって通行止めになった道路

4.JPG
庭から運び出した液状化による砂の山。この量は平均宅よりも若干多い程度。
街のほとんどの住人は土日すべてをこの作業に費やした

「たかが砂」だが水分を含んだ状態では異常に重い。
大げさかもしれないがスコップ一すくいで10kgぐらいに感じる。
それで腰ほどの高さまで積み上げた山を2・3個作らなければ、
日常生活に戻れないのだ。

被害は砂のかき出しだけではない。
砂が吹き出た分、建物の下に空間が出来たようで、
ご近所の家は5㌢ほど傾いてしまった。
同宅は誰もが知っている超大手メーカーのものだ。
いくら頑強に地盤補強しても液状化には無意味だということが分かった。

(これが埋立地というものか……)
知識はあったものの目の当たりにするとやっぱりショック。

しかも国道一本隔てた高台の街へ行くと状況は一変。
液状化どころが電柱一本傾いていない。
同じ震度5強なのに……。

国道のあちらとこちらで土地の坪単価は大体10万円違う。
40坪なら400万円。
建築時の地盤補強を100万円とするなら
トータル300万円の差だ。

重い重い砂運びをガマンする代わりに、
300万円お安く家が買えるならOKという考え方もあるだろう。

しかし家が傾けばジャッキアップ工事でこの差額は吹っ飛ぶ。
まして自分や家族がケガをするという事態になれば300万円では割に合わない。

埋立地のもろさ

地震保険の重要性
を改めて考えさせられた。

*ちなみに我が家(積水ハウス)は内外装とも無傷です。
植木鉢など雑貨が結構壊れましたけど。

10万円以下でレーシック手術を受けてきました!
その様子はこちら↓
http://menchi-yo.blog.so-net.ne.jp/2010-01-18


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コメント 2

kido_azusa

液状化地盤のこわさを改めて知らされました。
心よりお見舞い申し上げます。
ほんとうに広い範囲での地震・津波の被害だったんですね。
by kido_azusa (2011-03-14 19:57) 

前太

kido_azusa さんコメントありがとうございます。

幸い周辺でケガをされた方はいなかったようです。
しかし「あとちょっと揺れが大きかったら」と思うと身がすくむ思いです。

地盤、家の耐震性ともに非常に重要だということを分からされました。
by 前太 (2011-03-14 20:22) 

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