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積水ハウスが10kW超太陽光パネル住宅を発売。固定価格買取制度とは? [固定価格買取制度]

年間16万円以上の収入! でも実際に建築可能?


2014年3月、積水ハウスが10kW以上の太陽光発電システムが搭載可能な「Be mod+e gent」(ビー・モード・ジェント)を発売した。

積水発電.jpg

緩勾配(2.5寸勾配)の片流れ屋根に10kW以上の太陽光発電システムを載せることで、
再生エネルギー全量の固定価格買取制度を選択できる。

この制度を利用した場合の年間光熱費を試算すると、
光熱費の支払いが約18万円に対し、
売電収入が34万7000円となり、

差し引き16万7000円の収入が見込める。
・東京都練馬区に建つ140㎡ 4人家族(日中1人在宅) の住まい・東京ガス+東京電力・太陽光南向設置2.5寸屋根
・太陽光発電量1,000kWh/kW年・燃料電池発電量2,500kWh/年・2014年4月の東京電力・東京ガス料金(燃料調整費含む)
・太陽光発電の買取価格、再エネ賦課金等は2014年度価格による
・太陽光10kW以上の場合は発電全量もしくは余剰電力の20年間固定価格買取が適用

この固定価格買取制度は20年間継続するので総収入は、

年間16万7000円×20年
=334万円


さらにメーカーとしては本来支払うはずの光熱費がゼロになった上での金額なので、
これを加味すれば年間50万円はお得になる。
つまり実質
年間50万円×20年
=1000万円
の収入だというのだ。

だから「ちょっと無理そうな住宅ローンでも組んじゃいましょう」、ということらしい。

なるほどの商品だが、実は以前から同じようなモデルは他社から出ていた。
パナホーム「カサート・エコ・コルディス」
ミサワホーム「ソーラー・マックス」
セキスイハイム「スマート・パワーステーション」

そしてトヨタホームでも近々に発売の予定だ。

ここで、そもそも「固定価格買取制度とは?」を解説します。

再生エネルギーの固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーで発電された電気を、その地域の電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束した制度。
買取価格は契約年度によって異なるものの、
契約してしまえばその時点の価格で一定期間変わらず買い取ってもらえる。
ちなみに買取価格は年々下がっていく傾向だ。

なぜ今回の商品は「10kw超」かというと、
その理由は買取期間にある。

10kW未満の場合は、買取期間が10年で、自宅で使用した電力から余った分しか買い取ってもらえないが、
10kW超なら20年で、全量買い取ってもらえる。

つまり、10kW超にすることによって長期間にわたって高い
収益を上げることができるのだ。

買い取り価格.jpg
*平成26年4月1日から平成27年3月31日までの価格(出典 再生可能エネルギーの固定価格買取制度ガイドブック(省エネルギー庁))

”家に住んでいるだけで収入がある”
少子高齢化や年金が問題になる中の不労所得は本当にありがたい。

だが、よく考えてみると、
「そんな大きな太陽光発電が載る屋根ってどんな屋根?」
ということになる。
そのほとんどが南側の面積を広げるため片流れ↓になるだろう。
積水発電.jpg

先日、雑誌『建築知識』の取材で、
省エネ住宅の権威のある東京大学准教授にお会いした。
同氏いわく、
「最近は発電のために南側の面積を増やそうと、片流れの屋根にするケースが目立ちますが、それでは北側の家の人に迷惑です。誰かが犠牲になる創エネでは長続きしないのではないでしょうか」

こちら↓の5月発売号です。



そもそも、北側斜線制限↓はどうなるの?
http://dict.realestate.yahoo.co.jp/term_search?p=%CB%CC%C2%A6%BC%D0%C0%FE%C0%A9%B8%C2

10kW超住宅は、広大な土地を持っている人向けということだろう。




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http://www.zenta1.com/



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